メロン作りその2「ハウスの土づくり」
ハウスの土を耕す
ハウスにビニールをかけると中は暖かくなるので数日で中の雪はすべて溶けてなくなります。
そうしたらいよいよメロン作るための土づくりが始まります。
まずは冬の間に固まってしまった土を柔らかくする作業「耕起(コウキ)」をします。中山農園ではまず、チゼルプラウという浅く広く耕す機械を使い、次にロータリーという大きな爪のついた掘り起こし機械で畑を耕していきます。昔でいう鍬(くわ)で掘り起こす作業ですね。そうすることで土が柔らかくなり肥料も奥まで浸透します。
ハウスの土を整地する
ロータリーで畑を起こしたあとは整地する作業に入ります。
今度は鎮圧ローラーを使って、土を細かく平らにしていきます。土の目が粗いと水をかけた時にどうしても柔らかいところを通ってしまいますので、細かく平らにすることで均等にいきわたるようにします。
保温効果を高めるマルチ張り作業
畑を平らにした後は、水まき用の灌水(かんすい)チューブと温水管を這わせます。山部地区は富良野でも標高の高いところにあるので気温が下がりやすく、もう少し暖かくなるまでは土を温める温水管が必要です。
そして保温効果を高めるマルチ張りの作業です。これは古くなったビニールを再利用しています。マルチを引くことで保温のほかにも雑草の防除だったり乾燥を防いでくれたりしてくれる優れものです。
温水管はマルチの上と中の両方に這わせて温度を調節します。
ハウスの中にさらにハウス、そしてトンネル
保温効果を高めるためにハウスの中にもう一つミニハウスをたてます。骨組みを立ててビニールを被せていきます。ローラーで平らにした土を踏んでしまうとへこんで水がたまりやすかったりという弊害が起こるので、冬に雪の上を歩く「かんじき」を履いて作業します。
さらに小さなトンネルを作っていきます。植えはじめの寒い時期はメロンハウスを三重にかけることになります。
美味しいメロンを作るためには絶対に温度管理が必要です。寒さが和らぐ3月4月でも、朝晩はマイナス10度以下になることも珍しくありません。 ハウスの中は暑すぎず寒すぎず、適正な温度を保つ必要があります。
これでひとまずハウス作りは完成です。